2020/07/13-07/17 日米の株式市況の1週間の株価の動きと変動要因の記録です。
日米の1週間は、前週比で何度か高値を更新した
7/13 - 7/17の日米株価は、covid-19のワクチン開発の期待から、全体的には上げが目立つ展開であった。しかし米中関係の激化や経済回復の鈍化の懸念など市場に悪影響を与える要因も出てきており、今後の動きは注視する必要がある。
日経平均
日経平均の1週間
先週終値 [22,290.81] から今週終値 [22,696.42] と前週比1.8%高
今週は上げ要因が多く、1か月ぶりの高値を2度記録。Covid-19の感染者数は日本国内、米国ともに増加傾向にあるが、ワクチン開発の期待感がかなり高まっており、市場参加者はそれほど重視していないようだ。一方、米中関係悪化には引き続き注視が必要。
7月13日 (月)
22,591.81 - 22,784.74 (+493.93、前日比2.22%高)
前週のNYダウ上昇の影響を受けて6月10日以来1か月ぶりの高値を記録。Covid-19の感染者数は増加しているが、米国株式市場はコロナ禍でも上昇していくとの見方があり、また中国上海株式市場も堅調であったことが市場を後押しし高値に繋がる。業種別には鉱業、鉄鋼業、空輸業の上昇が目立った。
7月14日 (火)
22,631.87 - 22,587.01(▲197.73、前日比0.87%安)
前日、1か月ぶりに高値を記録したことから利益確定の動きが多く見られた。セクターでは前日NYダウでのハイテク株売り傾向の影響を受けたハイテク株利確の傾向が強い。
ポンぺオ米国務長官が中国に対して行った批判から米中関係の対立激化の懸念が強まったため、世界経済への影響が心配され前日安で着地。
7月15日 (水)
22,817.91 - 22,945.50 (+358.49、前日比1.59%高)
前日のダウはCovid-19のワクチン開発の期待が高まり大幅高。日本もその影響を受け、6月10日以来の高値を記録した。一方で、トランプ米大統領は中国の金融機関に対し制裁可能とする香港自治法に署名。米中関係の悪化懸念はますます強まる。
7月16日 (木)
22,907.96 ‐ 22,770.36 (▲175.1、前日比0.8%安)
前日に大幅高を記録した影響から、利益確定のための売りが増える。日本国内でのCovid-19の都内感染者数は280人を超えて経済の鈍化を心配する投資家たちの売りも多く、一時下げ幅が200円を越すこともあった。
7月10日 (金)
22,807.57 - 22,696.42 (▲73.94、前日比0.32%安)
前日のNYダウがCovid-19の影響で下げた影響で、日経平均も売りがやや強い一日。前場はワクチン開発期待から買いが先行するも、日本国内でもCovid-19の感染者数が増加しているとのニュースで経済鈍化の警戒感が強まり、大引けに向けて下げ幅を広げた。
NYダウ
ダウの1週間
先週終値 [26,075.30] から今週終値 [26,671.95] と前週比2.2%高
今週はCovid-19のワクチン開発に関する期待から上げが目立ったが、一方で経済改善の鈍化を示唆する指標も出ており、今後の経済回復には懸念が残る。
7月13日 (月)
26,225.07 - 26,085.80 (+10.50、前日比0.04%%高)
Covid-19の感染者数増加に歯止めがかからない状況だが、朝方にファイザーと独バイオNテックが共同開発中のワクチン候補2つについてFADから優先審査の指定を受けたとのニュースがあり、ワクチン開発の期待が高まる。一方でポンぺオ米国務長官が南シナ海での中国の権利主張に正式に非難したことで、米中関係の悪化は引き続き懸念される。
7月14日 (火)
26,044.17 - 26,642.59 (+556.79、前日比2.13%高)
マコウネル上院院内総務が来週中に第5弾の景気対策共和党案をまとめ、民主党と協議に入ると発表した。また、セントルイス連銀ブラード総裁が、今週後半に強い経済回復があるという強気の見方を示したことから大幅高を記録。
7月15日 (水)
27,009.81 - 26,870.10 (+227.51、前日比0.85%高)
前日夕方、モデルナが開発中のCovid-19のワクチン第一相臨床実験において被験者すべてに免疫抗体が確認されたと発表。市場全体が強気に推移した。エンパイヤ製造指数が17.2と市場予想を10上回り、7月鉄工業生産指数も+5.4%と予想以上になったことで市場を後押しした。
7月16日 (木)
26,746.57 - 26,734.71 (▲135.39、前日比0.5%安)
週間新規失業保険申請数が130万件と予想を上回り、前週比わずかな減少。経済回復のペースが鈍いことが懸念される。Covid-19の感染者数も依然として増加傾向にあり、市場全体がリスクオフムードとなる。
7月17日 (金)
26,774.62 - 26,671.95 (-62.76、前日比0.23%安)
Covid-19のワクチン開発が順調との状況を受け市場は楽観ムードが先行。しかしNetflexの3Q有料会員純総数のガイドラインが市場予想を大幅に下回り失望売りに見舞われ、コミュニケーションサービスは下落。7月ミシガン大学消費者信頼感指数も市場の予想を下回る73.2であったことから引けに向けてやや停滞。
今週の値動き銘柄
- 株式会社メディット(マザーズ)
- ダントーホールディングス株式会社(東証1部)
- 株式会社ウッドフレンズ(東証JQS)
- ベイカレント・コンサルティング(東証1部)
来週に向けて
- 経済イベント
- 経済指標の発表
- 7/21(火)『日』6月CPI(コア、前年比)
- 7/22(水)『米』6月中古住宅販売件数(年率換算)
- 7/23(木)『日』東京市場休場
- 7/23(木)『米』新規失業保険申請件数
- 7/24(金)『日』東京市場休場
- 7/24(金)『米』6月新築住宅販売件数(年率換算)
- イベント
- 7/22(水)『日』金融政策決定会合
- 経済指標の発表